※個人名は伏せる条件で、当HP掲載をオーム社さまから直接了承を頂いております。
冷凍空気調和機器施工技能士試験 合格体験記
男性 冷凍空気調和機器施工技能士試験合格!
「設備と管理2021年12月号」掲載分です。
学科試験と実技試験
冷凍空気調和機器施工技能士試験は学科試験と実技試験とあり、学科試験は幅広い範囲で出題されます。
実技試験も二種類あり、計画立案作業試験という実技試験の範躊に入る学科試験があります。
また課題の作品を規定時間内に作る実技試験があります。
毎年同じものが出題されていて、4分管と2分管のなまし銅管を用い、ベンダーで曲げ加工して、その銅管の両端の片方をフレアー加工し、ナットで固定します。
さらにもう一方をエルボーやチーズの継手とロウ付けします。
学科試験は出題される範囲が広いですが、ビル管の仕事をし、幅広く資格を取得した方なら、十分対応が可能です。
今回、受験のために中央・職業能力開発センターの赤羽校に入りました。
講習会では、現場でエアコンの修理などをされている方が、学科試験を苦慮されているとのお話を聞きました。
試験の採点は学科、実技試験とも60点以上が合格基準で、実技試験は計團立案作業試験と実技試験の点数の合計が60点以上で合格です。
実技試験は作業態度、採寸誤差、ロウ付けの出来栄え、ロウ付け箇所の空気漏れの有無で採点されます。
私は銅管の加工などしたことがなかったので、ガス溶接の資格を取得し、講習会で先生に教えていただきました。
受験に備えてベンダーの工具や銅管をフレアー加工する工具を新規に購入しました。
工具は新品で一流メーカーを購入することをお勧め
講習を受けた方の中には、中古のベンダーやフレアーエ具を購入し、失敗したと話している方がいました。
今後、このような資格の取得に興昧を持たれる方へのアドバイスとして、工具は新品で一流メーカーの物を購入することをお勧めします。
ベンダーは銅管を曲げる工具ですが、一部不良品は曲げた際に、真円を保ったまま曲げが出来ず楕円形になってしまうものや、工具と銅管の接触部分に曲げた際に傷がはいってしまうものがあります。
学校の指導では、加工した際に手袋をして行っていましたが、「手袋のままでフレアーにできた細かい傷がわかるか?」と学校で指摘されました。
見ただけではわからず、実際に手で触った触感で、傷の有無を判断する。
本当の職人は、見えない箇所をきちんと仕事をするんだな、と思いました。
一級実技試験では試験官がフレアー部のナットを外し、フレアースカートの大きさをノギスで測定し、規定の大きさに合致しているか、スカートの傷の有無を調べます。
ヤスリがけを横着していると減点になります。作業態度も採点の対象です。
作業は作業台の上ではなく、床面に直接両膝をついた前かがみの状態で行います。
実技試験で最も重要なのがロウ付けです。
口ウ付けをするのは、チーズやエルボの継手と銅管の部分ですが、火炎を見ながら音を聞きアセチレンと酸素の混合比を、調整します。
ロウ付け
ロウ付けは溶接したい箇所をバーナーで温め、銅管の温度がロウ付けに適した緑色になったら、バーナーで温めた箇所から反対側にロウを差し込み、継手と銅管の接触面にロウを回します。
口ウは温度の低い所から高い所へ流れます。
しかし、これだけではロウが一周回っていないこともあるため、バーナーで銅管の周りを温め、さらに余盛りのフェレットを行います。
漏れが心配のあまり、ロウ付けをやりすぎると銅管に穴を開けてしまったり、焼けすぎて減点の対象になってしまいます。
ロウ付けが終了し、曲がりの修正を行い、完成作品を水槽に浸して4Mpaの空気を押し込み、気密試験を行います。
15秒間空気漏れがなければOKです。
実技試験は満点からの減点法による採点のため、知らないうちに大きな減点になっているので、注意が必要です。
今回の技能士試験で指導していただきました、中央・職業能力開発センター赤羽校の環境空調サービス科の先生方、そして千葉県立船橋高等技術専門校冷凍空調設備科の先生に深く感謝申し上げます。
ビル管 一発合格!勉強法と勉強時間
最後に、
当サイトの管理人である私が、ビル管に一発合格した経験を元に、初学者でも独学で合格できるようにビル管理士の攻略法を紹介しています。
「必見!ビル管理士に一発合格する勉強方法!おすすめ過去問と参考書」
是非、参考にして下さい!