電験3種 合格体験記 新電気2019年2月号
34才男性 30年度合格!
「新電気2019年2月号」掲載分です。
電験合格には、
電験3種受験専門雑誌の定期購読がイチオシです!
新たな目標を得る
私か勤める会社は、業務拡充のために電験三種取得者を増員する方針で、第二種冷凍機械責任者の資格取得から目標を失っていた私は、これを好機ととらえ、電験三種取得に志願しました。
「男なら一発合格!」という根拠のない自信でやる気になり、さっそく参考書も買い揃えました。
ところが、過去問を1問も解いていない状態で3月になってしまい、全教科を勉強する時間はないと「機械」の勉強を断念。
6月ごろには「電力」の受験も諦めたので、結局「理論」と「法規」のみ受験しました。 今でも「「電力」を諦めるんじゃなかった」と悔いています。
欲をだして、全教科で不合格になったらどうしよう」という不安から受験科目を絞りましたが、それは「合格する可能性を自分で捨てている」のと同義で、自信の無さの表れです。
悔しい思いをバネに
1年目は、「理論」のみ合格しました。
「次は絶対に決める」 心のなかにある炎を消さないように勉強方法を考えました。 まず、科目ごとに小さな目標を付箇に書き、壁に貼りました。
陸上競技のインターバルトレーニングの要領で、「電柱の絵を描けるようにする」などの達成できそうな目標を立て、全力でやる。それができたら、次の目標という形式で取り組みました。
また、いままでは問題を解くとき、チラシの裏に計算過程などを書いていましたが、きちんとノートをとり、あとで確認できるようにしました。ノートがたまると、「これだけ勉強したんだ」と実感がわきました。
しかし、集中力が維持できないのが悩みでした。勉強場所を固定せず喫茶店で勉強してみたり、過去のノートをすべてスマホで撮っていつでもどこでも素早く見られるようにしたり、さまざまな方法を試しましたがダメでした。
そんなとき、工業高校の先生が電験対策講座の動画を無料公開しているのを発見しました。動画なら受動的に勉強でき、寝転んでいても見れます。
板書もボタンひとつで画像として保存できますし、再生速度を速くすれば勉強効率を上げられます。
ノート・付加・動画という武器を最大限に活用し、できる限りの知識を詰め込みました。
自問自答で奮い立つ
2年目の試験では、「機械」は手応えがありましたが、「電力」は自分でもわかるくらい集中力を欠いていました。手応えは微妙でしたが、幸い平成30年度の問題は比較的やさしめだったため、大きなヘマをせずにすみました。
しかし、「法規」の問題を解くころには、会場に到着してからすでに6時間経過し、頭はボーつとしていました。「急がなければ」と焦る気持ちとは裏腹に問題は解けず、時間は残酷に過ぎていきました。「「法規」が不合格なら、また来年で頑張ればいいや。自分にしてはよく頑張った」そんな言葉が脳裏をよぎりました。
しかし、「あんなに悔しい思いをしたのに また諦めて同じことを繰り返すのか?」と自分に問いかけ、奮い立たせました。いままで勉強してきたすべてを出し切るために試験会場にきたのであって、現実逃避するためではありません。最後の1秒まで諦めず問題を解きました。
合否発表の日、全科目で合格していることがわかり、胸をなで下ろしました。
応援してくれた会社の先輩方には感謝しています。特に試験前日に上司から届いた応援メールは、ストレスフルで孤独な資格勉強中の心に染みました。
そして、ノートを読み返してみると、いい歳した男が腹を立てて途中で数式をグチャグチャにしている無様な日々を思い出します。なのに、いまとなってはそれが愛おしく思えて不思議です。