今回は、仕事でエネルギー管理士として、日々エネルギー効率の計算やコスト計算をしています。
その一環として、1リットルのお湯を沸かした時のコストを少しひも解いてみます。
コストは、都市ガスを使用した時と電気を使用した時のものです。
お湯を沸かす ガス代 電気代 算出条件
初めに少し説明を入れておきます。
- 電気は、使えば使うほど高くなる
- ガスは、使えば使うほど安くなる
と各単価の設定が逆になっています。
色々なパターンの使い方が考えられるので、ガス代や電気代を算出するには、一定の条件を基準する必要があります!
そのため、次より各種試算する条件を決めておきます。
水道水の水温
何度の水を沸かすかによって、コストが変わってきます。
基準となる水温を決めることで、ガス代と電気代を比較できるようにしていきます!
今回は、都庁付近の水道水の水温を採用します。
平成30年度の水道水の水温(都庁付近)データより
水道水の水温(℃)の平均
18.1 ≒ 18℃
を採用します。
ガス単価
ガス代を算出するための基準になります。
日本ガス協会ガス事業便覧(平成25年版)都市ガス全国平均より
ガス単価=199.1≒199円/㎥
を採用します。
電気単価
電気代を算出するための基準になります。
全国家庭電気製品公正取引協議会平成26年4月新電気料金目安単価より
電気単価=27円/kWh
を採用します。
都市ガスの発熱量
ガスを燃やしたときの熱量をどうするか決めます。
1立方メートルあたりのガス発熱量:9,700kcal
都市ガスの発熱量を計算するときは、「高位発熱量」と「低位発熱量」の2種類がありますが、ここでは低位発熱量を使用します。
発熱量に関する詳しいことは、こちら。
必要な熱量
1リットルの水を1℃あげるのに必要な熱量は、1kcal
先ほど出てきた、水道水の水温は18℃でした。
18℃の水を100℃まで上げるのに必要な熱量は
100-18℃=82kcal
エネルギー単位の統一
計算しやすくするため、エネルギーの単位を統一します。
ここでは、「kcal」で統一します。
電力量は、ここではkWhを使うので、これらを変換できる式を準備します。
1kcal=1/860kWh
上記を使用します。
↓電気代に関する詳細を紹介しています。
1リットルの水を沸かすのにかかるガス代は?
都市ガス量 理論値
1リットルの水18℃を100℃まであげるのに必要な理論的な都市ガス量は、
必要な熱量/ガス発熱量=82/9,700≒0.0084536㎥
実際に必要な都市ガス量
ガスコンロの効率:50%
※機種にもよりますが、約45~55%なので、平均を取ります
50%の効率を分りやすく説明すると、燃費が悪く50%しかガスを有効利用できていない。
ということになります。
ですから、実際に使用するガスは理論値の2倍になります。
よって、理論的な都市ガス量/効率=0.0084536/0.5≒0.016907㎥
となります。
ガス代の算出結果
1リットルの水を18℃→100℃まであげるのにかかるガス代は
実際に必要な都市ガス量×ガス単価=0.016907×199≒3.365円
3.365円がお湯を沸かすガス代になります!
1リットルの水を沸かすのにかかる電気代は?
必要な電力量
1リットルの水18℃を100℃まであげるのに必要な電力量
必要な熱量/電力量(kcal変換)=82×1/860≒0.0953488 kWh
電気代の算出結果
1リットルの水18℃を100℃まであげるのにかかる電気代
電気単価×必要な電力量=27円×0.0953488×≒2.574円
2.574円がお湯を沸かす電気代になります!
まとめ
結果を見て、いかがでしたでしょうか。
皆さんの想像通りの結果になったでしょうか?
通常、電気もガスも使う家庭であれば、冬ならガスを沢山使いますし、夏は電気を沢山使います。
そうなると、
・冬はガス代が高く、電気代は安い
・夏はガス代が安く、電気代は高い
とそれぞれの状況でお湯を沸かすコストが違ってきます。
今回は、一般的に公開されている平均などを基準にコストを産出しました。
1年を通じてみると、算出したコストに近づいてくるはずです。
もし、間違っている箇所や指摘があれば、問合せより教えてください(笑