電験2種 二次試験 対策
このページでは、電験2種、最後の難関となる二次試験に関する対策内容を経験をもとに紹介しています!
各問題の基本的事項
「論説問題」
- 主に文字の記述で解答する
- 正解の判定が分かりにくい
- 部分点が取りやすく、満点を取るのは少し困難
「計算問題」
- 主に数式を記述し解答する
- 正解の判定が分かりやすい
- 確実に点数が取れ、満点を取れる可能性が高い
各科目の基本的事項
【電力・管理】
- 6問出題⇒4問を選択し解答
- 1問30点の120点満点
- 6問の内訳:「2~4問が計算問題」で、その逆の「4~2問が論説問題」
※年度ごとに違う
【機械・制御】
- 4問中⇒2問を選択し解答
- 1問30点の60点満点
- 4問の内訳:ほぼ4問すべてが計算問題
※年度により例外もある
各科目の出題傾向
【電力・管理】の出題傾向
- 論説問題:偏り無くばらばらに出題される
- 計算問題:送電系統の問題が一番多く出題される
各年度の各問題の出題分野に関して、現在資料作成中。
【機械・制御】の出題傾向
毎年、ほぼ固定の出題傾向で、基本全て計算問題
【1、2問目】
・電動機(交流・直流)
・変圧器
・発電機
【3問目】
・パワーエレクトロニクス
【4問目】
・自動制御
目指すべき方向性(基本的事項+出題傾向)
【電力・管理】
- 120点(1問30点)満点の6割である72点以上を目指す
- 「計算問題」と「論説問題」の両方を勉強し、得点できるようにする
- 計算問題は、満点取得を目標にする
- 論説問題は、6割以上の部分点取得を目標にする
【機械・制御】
- 60点(1問30点)満点の6割である36点以上を目指す
- 「計算問題」を主に勉強し、確実に得点できるようにする
- 「論説問題」の出題比率は極めて低いため、論説対策するのであれば、「計算問題」対策に時間を割く方が効率的
- 計算問題は、満点取得を目標にする
二次試験対策まとめ
【電力・管理】
- 論説問題対策として、浅く広い知識をつけ、時間に余裕があれば、深く勉強する
- 過去問の論説問題は、確実に覚えること
(過去問からの出題確率は高い!) - ある程度出題傾向が似ているものが多い
- 見たことのない問題は、よく見ると案外簡単な場合が多いので(経験則より)
- 過去問や参考書の問題はすべてマスターしておく
- 電卓を確実に使いこなせるようにする
- 計算ミスを絶対にしないこと
「2問完答の満点、残り2問は部分点を取りに行く」
という受験対策計画を立てていました。
【機械・制御】
- 出題パターンは、ほぼ決まっているため、それに応じて勉強を行う
⇒ほとんど以下のパターンで出題されます。
【1、2問目】
・電動機(交流・直流)
・変圧器
・発電機
【3問目】
・パワーエレクトロニクス
【4問目】
・自動制御 - 過去問や参考書の問題はすべてマスターできるようにしておく
- 電卓を確実に使いこなせるようにする
- 計算ミスを絶対にしないこと
- 得意分野を確実に解答できることがポイント!
パワーエレクトロニクスは専門外&苦手だったため、「1、2、4問目」を確実に解けるように勉強しました。
これらから、
- 問1と問2でどちらかを完答で満点、どちらかを小問1問以上で部分点を取りに行く
- 問1又は問2を完答で満点、問4の自動制御で小問1問以上を取りに行く
という受験対策計画を立てていました。
記述対策をする!
二次試験は、記述形式です。
私は、二次試験一回目の時は、用紙の事は調べていて知っていましたが、記述練習は全くしていませんでした。
当日は、計算問題では、「どの過程まで、どこまで書くの?」論説問題では、「書きすぎでスペース足りない、時間足りない?!」とパニックになった覚えがあります。
よって、事前に「どんな用紙に書くの?」「書くスペースは?」「書く行はどれくらい?」などを知っていて、且つその用紙を使って練習しておく必要があります。
試験当日に知ったのでは手遅れになります。私の様に(笑)
事前に相手を知り、そして普段から対策を行っておきましょう!
二次試験 答案用紙(解答用紙)
用紙基本的事項
- 1問あたりB4サイズの答案用紙が1枚⇒折り曲げてある
- 「電力・管理」が4問なので4枚、「機械・制御」が2問なので2枚、受取・解答・提出する
- 解けなくても、全ての答案用紙を提出する
- 答案用紙1枚は、表裏
- 答案用紙1枚につき、4ページ
- 記入は、1~3ページ目。4ページ目は、記入禁止、又は図を記載する場合がある
- 1ページは、B5サイズ
- 1行約1センチ、全部で50行
イメージ図
答案用紙(解答用紙)【表面】
【裏面】
- 選択番号、受験地、受験番号、生年月日を記入する
- 氏名の記入はありません
※選択問題の番号を左上に書きますが、書き間違えると0点確定になるので、もし途中で選択問題を変えた場合など、こちらの修正も忘れないように注意しましょう!!
練習用用紙
私が練習用に作った用紙フォーマットをアップしますので、練習用に使用して頂いても結構です。
実際に私が練習用に使ったものです。B5サイズで、1行1センチに調整した用紙です。
このシートは、1枚22行となっていますので、注意ください。
時間の対策を考える!
二次試験の解答する時間配分に注意しておきましょう。
試験時間は
電力・管理:2時間(120分)
機械・制御:1時間(60分)
で、単純計算すると1問あたり30分となります。
ここから、解答する問題の選定を行うための時間5~10分を差し引くと、1問あたり約28分となります。※選定時間は個人差がありますので、大まかに算出しています。
【電力・管理】
「論説問題」が入っている事、問題数が4問と多いことから、比較的時間に余裕がある場合が多いです。
よって、あせらず、しっかりポイントを押さえながら確実に解答していきます。
【機械・制御】
「計算問題」中心で、難解な問題と計算量が多い問題が多い為、時間が足りない場合が多いです。
よって、時間が足りない分、見直しの時間が無いと思いながら、間違いが無いように確実に計算を行います。
スケジュールをしっかり考える!
二次試験が本番で、一次試験は足切り試験です。二次試験を中心にスケジュールを計画しましょう!
二次試験は、2回受験が可能です。
・1回目は、一次試験合格の約2.5か月後
・2回目は、1回目受験の1年後
2回目までに合格出来ないと、一次試験から再受験になります。
よって、2回目までに合格できることが望ましいので、1回目でも合格する確率を少しでも上げることが重要だと考えます。
一次試験日と二次試験日の間は、2.5か月しかありません。一次試験終了後に、二次試験対策に取り掛かっても合格するには、大変厳しいです。
ですから、二次試験1回目での合格率を上げるため、一次試験と並行に少しでも二次試験対策をすることをおすすめします。
電験2種 二次試験 試験時のアドバイス
計算問題は、ケアレスミスを絶対にしないこと
計算問題は、○か×はっきりしていますので、不注意のミスで合否に関わる可能性が十分にあります。
普段から勉強の時は、少しでも計算間違いしないように注意しながら、意識して計算することをおすすめします!
計算問題は、有効数字に注意すること
二次試験の回答は、有効数字3桁です。
例として、最終の計算結果が、32.075 Aであれば、最終の回答は、32.1 Aとなります。回答が32.0だと×です。
また、0.045678 Aが計算結果であれば、最終の回答は、0.0457Aとなります。
普段から、有効数字に注意して勉強してください。
計算過程では、有効数字を多めに書いて計算すること
計算過程での有効数字は、多めに書いて計算を行わなければ、
誤差が積み重なり、最終の回答にズレが生じ、間違える可能性が出てきます。
有効数字の桁数ですが、5~6桁が望ましいです。
例えば、
154kV/√3=88.91194148 kVであれば、
計算過程で記入するべきは、88.9119又は88.912 kVとなります。
6600/√3=3810.511776であれば、
計算過程で記入するべきは、3810.51又は3810.5となります。
恐らく、上記内容は二次試験を勉強していく過程で気付いて行くことだと思いますが、
勉強を開始するときから、この有効数字に注意して勉強することで勉強効率が上がります。
最初で勝負が決まると考える!
選択する問題によって、合否に影響します!!
・あっちの問題やっとけば良かった(泣)
・こっちの問題やっといて良かった(笑)
前者のようにならない為に、問題の選択は慎重に決定する必要があります!
試験開始後、どの問題を選択するかを決めますが、焦らず、しっかり問題を確認し選択しましょう。
「電力・管理」であれば10分以内、「機械・制御」であれば5分以内を選択時間に使っても問題ないと考えます。
「途中まで解答をした問題」を「違う問題」に乗り換えようと思っても、大きなタイムロスが生じて、取り返しの付かないことになりかねません。
そのようなことが起きないよう、問題に取り掛かる前に、しっかり問題を確認して選択することをおすすめします!
小問で出た答えを使わないこと
問題1の小問(1)の回答を小問(2)以降で用いることが多々ありますが、絶対に回答を使用してはいけません!
例えば、小問(1)で計算結果が32.075であれば、回答は32.1となります。
後の問題で、この32.1を計算に使用せず、必ず32.075を使って計算してください。
この誤差の影響で、次の回答に影響が出るからです!
電卓操作は完全にマスターすること
3種と違い2種以上の二次試験は、計算問題が複雑になります。また、試験時間も足りない場合が多いので少しでも計算時間を短くする必要があります。
電験2種オススメ電卓のページに電卓テクニックを書いていますが、これらの操作方法は完全にマスターして、ミス無く計算時間を短くするように日ごろから勉強中に意識して、二次試験に挑んでください。
以下記事内に、「電卓操作テクニック」がありますので、是非参照して下さい!