電験2種 一次試験 勉強法
それでは、電験2種一次試験の勉強方法を順を追って解説していきます。
勉強する全体の流れ
勉強の全体の流れとしては、
「一次試験の参考書を勉強」
↓
「過去問を解く」
↓
「過去問の分からない問題を参考書で理解・復習」
の繰り返しとなります。このような構図になります!
各科目は、基本的にこの流れで合格基準まで必ず行きます!
勉強する順番
まず、勉強する順番です。
順番を適当にすると勉強の効率が悪くなるので、是非参考にしてください。
電験2種一次試験は、理論以外は電験3種より少し難しくなる程度です。
しかし、理論は一気にレベルが上がります。
なぜなら、新たに「微分・積分・微分方程式」や「ラプラス変換」などの数学知識が必要とされるからです。
電験3種の場合は、数学の知識レベルに応じて必要があれば購入するという感じで紹介していますが、電験2種の場合は、必ず!数学の勉強が必要になります。
そこで勉強する順番は、以下の様になります。
- 【数学】
- 【理論】:【数学】の知識が必要
- 【機械】:【理論】と【数学】の知識が必要
- 【電力】:【機械】と【理論】と【数学】の知識が必要
- 【法規】:【電力】と【機械】と【理論】と【数学】知識が必要
- 【過去問】
この順番であれば、一番勉強効率が良くなります。
もちろん、
- 数学(数学が得意であれば不要です)
- 理論
- 過去問
このように、都度、過去問を入れることもOKです!!
各科目参考書の勉強方法
数学
【参考書】
数学の勉強は、市販されている数学の教科書でも勉強は可能ですが、電験2種を解くのに必要な数学だけを勉強することが、一番効率的です。
教材としては、私が電験1種合格までお世話になった一押しの
・「いちばんよくわかる 電験2種数学入門帖 改訂3版」
レベルの高さで有名な完全マスターシリーズの電気数学版
・「完全マスター電験二種受験テキスト 電気数学」
が最適です。
【勉強方法】
最初は、参考書の順番通りに、軽く理解できる程度で勉強してみてください。
後で出てくる理論の参考書をやりだして、分からなくなったら、都度その部分を理解していくことをおすすめします。
そして、理論の参考書が一通り終われば、再び数学の参考書を深く勉強する。
この方が、「どこが重要」かが分かった上で勉強出来る為、効果的です。
理論
【参考書】
数学の参考書を勉強した後は、理論を勉強していきましょう。
ズバリ!電験2種一次試験の中で一番難しいのは、この理論です。
これさえクリアできれば、一次試験は合格も同然です。ですから参考書選びは重要です。
おすすめは2種類です。
・「電験第2種一次試験これだけシリーズ」の理論。
ちょうどよい感じの
- 解説レベル
- 解説ボリューム
で分かりやすいです。
次にお勧めするのは、
・「完全マスター電験二種受験テキストシリーズ」の理論。
(私が電験1種を目指すときに使っていました)
現在は、発売されておらず、中古しか出ていません。
解説レベルが同等以上のおすすめ参考書は、「電験「理論」を極める!: 二種・一種対応」です。
内容を確認しましたが、名称の通り電験1種にも役立ちそうです。
【勉強方法】
先ほどの「数学参考書」と「理論参考書」の組み合わせで勉強することが基本です。
理論参考書は、最低3回以上は勉強しましょう。
確実に理解することが可能になります。2回目、3回目になれば、余裕がある分野、苦手な分野がはっきりしてきます。
苦手な分野は、理解できるまで、もっと回数を増やして勉強していきましょう!!
具体的な勉強方法です。
1回目:全体を把握すること!分からなくても手探り状態で、一通りやってみる。
2回目:分からない所を徹底的に理解する!
3回目以降:本当に理解できている所、出来ていない所を明確に洗い出す!
- 参考書を理解する
- 例題を解く
- 問題を解く
機械、電力、法規
【参考書】
私の経験上、機械と電力に関しては、参考書を買わなくても、電験3種の参考書と電験2種の過去問だけで、一次試験には合格可能と判断しています。
実際に、私も電験2種の時は、購入せずに一発合格しています。
この2科目については、電験3種の難易度を少しレベルを上げた程度だからです。
電験2種は、二次試験の参考書や過去問も必要ですので、出来るだけ出費は減らしたいですよね。
過去問をやってみて電験3種の参考書では力不足だと感じたならば、購入の検討することお勧めします。
※過去問はこちらからダウンロードできます。
次に、法規に関してです。
電験2種と電験3種では、電気主任技術者が保安監督できる範囲が高圧⇒特別高圧
へと変わりますので、新たに電験2種用の参考書が必要です。
おすすめは、
「電験第2種一次試験これだけシリーズ」か
「完全マスター電験二種受験テキストシリーズ」です。
最近では、「電験2種 徹底マスターシリーズ」があります。
参考書の構成が同じなので、シリーズでそろえた方が良いと思いますので、理論の参考書に合わせるのがおすすめです。
【勉強方法】
理論で書いたのと同じです。
各参考書は、最低3回以上は勉強しましょう。確実に理解することが可能になります。2回目、3回目になれば、余裕がある分野、苦手な分野がはっきりしてきます。
苦手な分野は、理解できるまで、もっと回数を増やして勉強していきましょう!!
過去問と勉強方法
【過去問題集】
各科目の参考書で勉強が終われば、過去問に取り掛かりましょう
一押しは、オーム社出版の「5カ年収録 電験二種一次試験完全解答」です。。
2021年度、9年ぶりに最新版が発行されました。最新版は、10年分収録され倍増になっています!!
実際に出題された4科目が1冊になった過去問です。私が実際に使用していた参考書で、これのおかげで一次試験を楽に突破できた、分かりやすい参考書です。
次は、「電験2種模範解答集」です。
2024年版
2023年12月24日発売!
これは、一次試験と二次試験の最新の過去5年分(最新年の二次試験は未収録)が収録されています。
最後は、電気書院出版の「電験2種一次試験過去問マスターシリーズ」です。
2024年版
2024年2月28日発売!
理論:
電力:
法規:
これは、1科目の過去問15年分が1冊に収録されたものです。
4冊購入すると、少し負担が大きくなります。
【過去問勉強方法】
各科目の参考書で勉強が終われば、過去問に取り掛かり、理解を深めていきます!
内容は、以下の通りで最低3回以上は勉強しましょう。
1回目:今の実力を確認!
2回目:1周目で間違ったところが理解できているか意識して問題を解く!2周目も間違った問題は徹底的に理解する。
3回目以降:弱点を克服するため、より理解を深める!
- 問題を解く
- 答えあわせをして、間違った問題をチェック
- 間違った問題を解説+参考書で理解に徹する
電験2種 二次試験 勉強法
電験2種は、二次試験が本番です。
難しさは、一次試験とは比べ物にならない位、難しいです。
なぜなら、一次試験は、答えが問題文にあるが、二次試験は、記述式で答えが問題文に無いからです。
答えが無い状態で、回答する必要がありますので、中途半端な知識では、中途半端なことしか書けませんし、解けません。
ですから、求められることは、ただ一つ。「しっかり理解する」です。
その点をしっかり認識した上で勉強に取り掛かりましょう!!
二次試験は、【電力・管理】と【機械・制御】の2科目に対し、
それぞれ「計算問題」と「論説問題」の2種類があります。
「計算問題」:質問に対して、「計算過程」と「計算結果」を書く
「論説問題」:質問に対して、「意見を述べるように」書く
結果、以下の表のように4種類の問題に分かれます。
【電力・管理】 | 【機械・制御】 | |
「計算問題」 | 【電力・管理】 「計算問題」 |
【機械・制御】 「計算問題」 |
「論説問題」 | 【電力・管理】 「論説問題」 |
【機械・制御】 「論説問題」 |
勉強する全体の流れ
二次試験での勉強全体の流れは、一次試験と同様です。
「二次試験の参考書を勉強」
↓
「過去問を解く」
↓
「過去問の分からない問題を参考書で理解・復習」
の繰り返しとなります。
勉強する科目の順番
勉強量が多い【電力・管理】を先に勉強することをおすすめします。
【機械・制御】の「論説問題」は、ほとんど出題されないため、【電力・管理】の方が「論説問題」の分だけ、勉強量が多くなるからです。
各科目の参考書と勉強方法
上記でも述べていますが、以下の4種類の問題の内、
- 【電力・管理】「計算問題」
- 同上 「論説問題」
- 【機械・制御】「計算問題」
- 同上 「論説問題」・・・出題率が極めて低い
【機械・制御】の「論説問題」は、ほとんど出題されないため、勉強する事を推奨していません。
赤太字の3種類は必ず勉強する必要があります。
参考書
二次試験用参考書は、「電験第2種二次試験これだけシリーズ」がおすすめです。
純粋な参考書は、これしかありません。
- 【電力・管理】「計算問題」・・「これだけ電力・管理 計算編 」
- 同上 「論説問題」・・「これだけ電力・管理 論説編 」
- 【機械・制御】「計算問題」・・「これだけ機械・制御 計算編 」
- 同上 「論説問題」・・「これだけ機械・制御 論説編 」
勉強方法
具体的な勉強方法として、何回も出てきている内容で恐縮ですが、補足しておきます。
冒頭に書きましたが、二次試験は一次試験とは比べ物にならない位、難しいです。
経験上、「分かっているつもり」では、必ず玉砕します。試験当日は、問題を見てもパニックになるだけです。
目的は、ただ一つ。「しっかり理解する」までやる。
1回目:全体を把握すること!分からなくても手探り状態で、一通りやってみる。
2回目:分からない所を徹底的に理解する!
3回目以降:本当に理解できている所、出来ていない所を明確に洗い出す!
- 参考書を理解する
- 例題を解く
- 問題を解く
過去問と勉強方法
以下の勉強方法を取ることをおすすめします。
- 最低限の過去問を解き、問題の感覚を身につける
- 試験対策問題集を徹底的にやりこみ、応用力を身につける
過去問題集
一次試験と二次試験の最新の過去5年分「電験2種模範解答集」が収録された過去問を一通り解きます。
2024年版
2023年12月24日発売!
これ過去問をもっとたくさん解いておきたい場合
二次試験用過去問の電気書院出版「電験2種二次試験標準解答集」を解きます。
2023年度版
2023年7月30日発売
試験対策問題集
二次試験は、記述試験で、中途半端な知識では記述できません。
そのため、論説問題、計算問題のそれぞれに特化した問題集で、徹底した対策を行います!
まずは、論説対策を行います。
次は、計算問題対策です。
二次試験は、論説問題より計算問題が特に重要です。
計算問題が解けなければ合格は絶対にできませんので、以下の2冊で徹底した計算問題対策を行います。
1冊目
電気書院出版の「戦術で覚える!電験2種二次計算問題」
↓アマゾンで試し読みできます
2冊目
オーム社出版の「電験二種 計算の攻略」
↓アマゾンで試し読みできます
過去問勉強方法
具体的な勉強方法として、こちらも何回も出てきている内容で恐縮です。
ここでも、再確認が必要ですが、完全記述式であるため、そこを意識してしっかり理解することを念頭において、過去問も勉強してください。
あと、この後に記載している二次試験対策事項に「記述対策」がありますが、これは非常に重要なことです。
普段の勉強から記述対策をしならが勉強するのもおすすめです!
1回目:今の実力を確認!
2回目:1周目で間違ったところが理解できているか意識して問題を解く!2周目も間違った問題は徹底的に理解する。
3回目以降:弱点を克服するため、より理解を深める!
- 問題を解く
- 答えあわせをして、間違った問題をチェック
- 間違った問題を解説+参考書で理解に徹する
電験1種に独学で合格した筆者の実体験による
の情報です!